全日本学生剣道優勝大会で最多優勝回数を誇る国士舘大学
武の名門として多くの名剣士を輩出してきているが、歴代屈指の最強布陣と言われたのが平成24年のチームだった。
全日本学生選手権覇者がチームに2人(安藤翔、藤岡弘径)、同大会3位(中澤公貴)、関東大会個人2位(菅野隆介)、3位(土谷有輝)、ベスト8が2人(國友鍊太朗、武田直大)と個人での実績を持つ選手をずらりと並べていた。
菅野、土谷が3年生で、4年生にはもう一人、団体戦では安定感のある村上泰彦を加えて6人。
最上級生のまとまりがあるチームだった。
この全日本学生優勝大会に先立つ関東学生優勝大会では、決勝で中央大学を4─1で下して優勝している。
全日本大会も同じ中大との決勝となったが、今度は接戦となった。
先鋒・土谷が二本勝ち、次鋒・武田は引き分けたが、五将・村上も二本勝ちと、立ち上がりは国士舘大のペースで大差の試合を予感させた。
が、ここから中大が意地を見せる。
中堅齊藤将吾が國友から一本勝ちを収めると、五将戦は引き分けるも、副将岩根佑馬が藤岡に一本勝ちで、本数では国士舘大の二本リードながら2勝2敗として大将戦に持ち込んだ。
大将戦は安藤が鬼気迫る試合を展開し、出ゴテとかついでのメンで、宮本大幹を退けた。
最強チームに対し互角の勝負を展開した中大の戦いぶりも見事だった。
この時点で国士舘大の同大会優勝は14回目。
安藤が警察選手権優勝、國友が全日本選手権2位2回、藤岡が教職員大会優勝など、卒業後の活躍を見ても、歴代でも屈指の最強チームだったといえよう。