第55回近畿実業団剣道大会・今年の見どころは?

一昨年の第52回大会は決勝で東レ滋賀AとパナソニックES本社Aのライバル対決が実現。東レの先鋒樫原がメンを決める。
3─1で東レ滋賀が勝利を収めた
豆情報

目が離せない近畿勢の躍進

昨年の全日本実業団剣道大会はベスト4に関東不在という非常に珍しい結果となった。

旋風を巻き起こしたのは近畿勢である。パナソニック・エコソリューションズ(以下ES)が優勝と3位、2位が東レ滋賀、もうひとつの3位は九州の西日本シティ銀行という結果だった。

パナソニックESは一昨年に続く連覇でもあり、今や実業団剣道界の頂点に立っていると言って差し支えないだろう。

■頂点を極めるパナソニック、覇権奪回を狙う東レ滋賀

6月17日(日)近畿実業団大会は今年で55回を迎える。

300チーム以上が出場する関東実業団大会に比べ、50数チーム(男子)と規模は小さいが、実力的には全国的に見ても実業団のトップレベルの戦いと言える。

昨年はパナソニックES同士(本社A×門真A)の決勝となり代表戦での決着という熾烈な戦いとなった。

しかし一昨年までは伝統チームの東レ滋賀が、パナソニックESに覇権を渡さず4連覇という偉業を達成している。

昨年の本大会ではAチームがパナソニックES本社Bに初戦で敗れるという辛酸をなめた東レ滋賀だが、前述のように9月の全日本大会では準優勝を果たしている。

■近畿実業団大会・今年の見どころは

第1回全日本実業団大会を制している古豪東レ滋賀と、同じく松下電工時代からの伝統チームであるパナソニックESのライバル対決が、何と言っても本大会最大の焦点といえよう。

昨年は21チームが参加した女子も決勝はパナソニックES同士の対戦となり、3位も一方はパナソニックESが占めた。

同社は今年3月に行なわれた全日本実業団女子大会でも同社で決勝を戦っている(本社×門真)。

男子と同様頂点を極めており、本大会でも選手層の厚いパナソニックの優位は動かないだろう。

■注目すべきチームは?

男女ともに注目したいチームは、昨年両部門で3位入賞を果たしているグローリーだ。

兵庫県姫路市に本社のあるグローリーは今年創業100周年、創部50週年を迎え、節目の年での全日本優勝を目標に掲げている。

パナソニックほど選手層は厚くないが、自社に道場があるという強みを活かし、短時間ながら週4回の稽古を積んでいるという。

女子は過去に全日本実業団女子大会で2位2回という戦績を残しており、部員たちも全国で戦えるという手応えをつかんでいるようだ。

男子は昨年の本大会は久々の入賞だったが、過去に優勝経験もある。

近畿地区の実業団剣士にとっては、全日本と並ぶ大きな目標である本大会。

序盤から強豪同士がぶつかることもあり、見逃せない試合が展開されそうだ。