状況に合わせて道具を選ぶ
剣道具を始めて購入する場合、どれが良いか自分ではなかなか判断できないものですよね。
特に初心者の場合、どういう視点で選べばよいものか迷ってしまいます。
ここでは、様々な状況に対応した道具の理想的な選び方について紹介します。
■初心者にはセットで購入がおすすめ
まずは、これから剣道を始める初心者が選ぶ場合ですが、初心者に一番おすすめなのは『面』『甲手』『胴』『垂』が一式となったセット販売のものです。
特に小学生や中学生から始めるならこれで十分に使っていくことができますし、学生向けは価格もお得なものが多くなっています。
セットとはいえやはり4万円代から8万円くらいまで価格の幅がありますが、最初から高価なものでなくとも大丈夫です。
セットの場合は面の大きさに甲手や胴も準じていますので、面の大きさを参考に検討すると良いでしょう。
面のサイズが少し大きい場合は中にあて布などをいれて調整できるのですが、小さいと成長期の場合はすぐに窮屈になってしまいますので防具屋さんとしっかりと相談しましょう。
初心者こそしっかりしたものを選ぼう
学生の初心者ならまず安全を第一に考え、安くてもしっかりした作りのものを選びましょう。
上段者になると厚手のものや逆に軽いものであったり、縫い方がちがったりといろいろとバリエーションがあります。
初心者には防具を身に着けているだけでかなり動きが制限された印象になりますので、しっかりしたものでなおかつ動きやすいものがおすすめです。
竹刀は消耗品
剣道具の中でも一番壊れやすいものが竹刀です。竹刀は稽古を一生懸命すればするほどヒビや割れなどの不具合がでてきます。
割れたりササクレが出来ている竹刀をそのまま使うと、竹刀の破片が落ちて足に刺さってしまったり、相手の目に入ったりと危険なことにつながりますので、不具合が出たら、すぐに修理をするか新しいものに取り換えます。
このようなことがあるため、竹刀は最低でも2本、できれば3本ストックしておくと安心です。
竹刀は消耗品として考えて、普段使うものは手ごろな価格のもの、少しだけ良いものを試合用など区別しておくと理想的ですね。
■試合で用いる道具への注意点
試合では剣道具にある一定の規則があるため、普段の稽古用とは別に試合用の道具を用意する場合もあります。
また、学生の場合は部活動の場合と道場の場合で規則も少し違います。詳しく見ていきましょう。
面紐、胴紐、面乳革について
中体連や高体連など学校単位の試合の場合は、面紐、胴紐の色は基的には濃紺となっているケースが多くなっています。
紺に近いといっても紫や青は基本認められませんので注意しましょう。
また、面紐の先についている面乳革にとんぼなどの模様がついている場合も注意されることがあります。基本は「黒」となっています。
これは結構目立部分であり、実際に試合中に「外しなさい」と言われている光景をよく見かけますので気を付けましょう。
道場単位での大会ではこのような規制がありませんので面紐もピンクや赤など華やかですが、中学生以上になれば試合用の道具にも気を付けたいですね。
竹刀について
竹刀は、学年(年齢)により使うべき長さが決まっていることがあります。
竹刀についての詳細は以下の記事で解説しています。こちらもぜひご覧下さい。
普段の稽古では、きっちり検量した竹刀を使うということはあまりなく、試合用として、長さと重さをクリアできている竹刀を準備しておけば安心ですね。
■審査向けの剣道具の選び方について
昇段審査の際は、しっかりした立ち姿に合った剣道具を選ぶのがベストです。
剣道は立ち振る舞いや所作も大切な為、その辺りも含めて剣道具を選ぶと良いでしょう。
自分の立ち姿を意識してを選ぶ
審査用と言ってもその後も使うものですから、納得のいくものを選びましょう。
自分の立ち姿を想像してみて下さい。この剣道具は合っているかな?そう思った時に合っていると思ったものが理想の剣道具です。
値段に関しては予算の都合もあると思いますが、それほど高価でなくても十分良い剣道具を買えます。むしろ値段はあまり関係なく、しっかり自分にフィットしていれば問題ありません。
実際に剣道具を身に着けてみないと分からない部分もありますが、そんなにナーバスになる必要はないでしょう。
かといってどれでも良いと言うわけではありません。ある程度はこだわりを持って1番自分に合っているものを選択するのが良いでしょう。
せっかく晴れ舞台の審査に着ける剣道具ですから、見栄えの良さを意識してみてはいかがでしょうか。
剣道具店に足を運んでみて、自分に合う昇段審査向きの剣道具を聞いてみるのもおすすめです。もし試着をさせてくれる場合はそちらも試してみましょう。
インターネット通販でも剣道具の購入はできますが、普段と違う特別な場に身に着けるものなので自分の目で合うと思ったものが一番です。
決して安い買い物ではありませんが、自分が審査に通るイメージにもっとも近い剣道具を選びましょう。
■まとめ
剣道具の選び方について、ざっとまとめてみました。
初心者の頃はそこまで高くなくても良いので丈夫でしっかり作られたもの、試合では規則に応じた色や模様に気をつけること、昇段審査では見栄えの良さで審査員にアピールできるようなもの、が大事になってきます。
また、こういう時はどういう防具を選べばいいかわからない、というときは剣道具のお店で店員さんに聞いてみるのが確実です。