道具のメンテナンスに着目して長く使っていこう!

剣道具のメンテナンスを考える 剣道具

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長く使うためのメンテナンスと対処法

剣道具は使用しているうちに劣化や壊れを起こしてきます。

例えば、稽古を続けていると甲手の革が破れて穴があきますし、竹刀も激しく打ち合いをしていると歪んできます。

そうならないように日頃からのメンテナンスは欠かせません。道具を大切にすることで、長く使うことが肝要です。

■使用前・使用後の点検はこまめに行おう!

道具の点検をすることは使用者の義務です。もし壊れたままの防具や竹刀を使うと、自分だけでなく相手にも怪我をさせてしまう恐れがあります。

竹刀

竹刀は消耗品です。衝撃が加わることが多いので割れやヒビには気を配りましょう。

気温・湿度・稽古頻度で変化するため、1週間で割れることもあれば1カ月使っても大丈夫なんてこともありますね。

初心者や低学年の場合は手入れは難しいかもしれませんが、高学年以上になれば、竹刀をばらしてヒビや割れの箇所を修理することもあると思いますので先生や先輩に教わっておくと良いでしょう。

また、稽古中に竹刀が割れることを想定し、使える竹刀は2~3本は常備しておくと安心です。

竹刀の点検は重要です。竹刀の打突部位のささくれは頻繁なので、そのまま使用することは大変危険です。

練習前後には必ず確認して、竹刀削りという小刀や紙やすりでささくれを落としましょう。

多少のものは削れば落ちますが、竹自体にヒビが入ったり、何度もささくれたりしている場合には、もう使用せずに新しい竹刀と交換するようにしてください。

竹刀を修理しよう!

大きなささくれは見えない部分にも影響があるかもしれないので、分解して確認する必要があります。

竹刀は四つの竹を合わせているので、危険な竹だけを交換することが可能です。自分で組むこともできますが、専門店での修繕が一番確実です。

また竹刀削りを使用する場合、竹に対して直角に近い角度で当てると削りやすく、常に一定方向に刃を向けます。

サンドペーパーで仕上げ、最後に布に染み込ませた油などで拭いておくとより効果的です。

もし竹自体に亀裂・割れがあれば使えないのでご注意を。

胴などが汚れていると、昇段試験などで注意を受ける事もあります。

使用直後は内側に汗が付着しているので、十分にふき取ってから風通しの良い場所で陰干しです。

汚れがある場合はブラシなどで擦りって拭いてから陰干しして乾燥させます。

甲手

竹刀を握るため力がかかるので傷みやすいです。特に手の内は、稽古をしていると次第に穴が開いてきます。

穴はどんどん大きくなるので、小さいうちに補修をしておき、それでもまた大きくなっていった場合には内側の革部分の貼り替えを行います。

小さな穴なら自分で革を購入して針と糸で塞ぐことも可能ですが、専門店にお願いしたほうが確実です。

使用直後は手の内の革を引き伸ばし、胴と一緒に陰干しします。これを怠ると、汗を吸った部分からの臭いもでますし、革も劣化しやすくなります。

面紐・胴紐

面紐は、面金と接触している部分が傷みやすくなります。

面装着をするときに「ギューギュー」と強めに締めるのですが、その際に金属部分で紐が擦れてしまうのです。

これを繰り返すことによって紐が傷み、最後には切れてしまいます。

試合中にも紐が切れてしまうことがありますので、紐の状態も気を配っておかなければなりません。

また胴紐も肩の部分はかなりきつく締め付けますので、ここも切れやすい部分です。

紐は通常、部位別に購入することが可能になっていますので、切れた時に備えて何本かストックしておくと良いでしょう。

■臭いのケアをしておこう

乾燥して臭いのケアを

剣道具は使うととても臭いと言われています。その原因は防具に染み込んだ汗から雑菌などが繁殖して起こる現象です。

実は、長年剣道をしている人でも防具を洗ったことがない人は少なくありません。

自分では慣れてしまってわからなくても、周囲には不快な臭いを放っている場合もあります。

乾燥させて日々のケアを

剣道具を毎回洗うことはしません。なので、稽古で使うたびに防具をしっかりと乾燥させます。

間違っても袋にしまったままにしておいてはいけません。なぜなら、濡れた部分が乾かずに、カビが生えてしまうからです。

しっかりと乾燥させておくことで臭いを抑えることができます。

甲手は一番乾きにくいので、中までよく乾くように開いておきましょう。また、脱臭剤を道具と一緒に入れておくことも効果的です。

洗濯方法と時間

簡単に洗う方法としては、お風呂に洗剤を入れたぬるま湯での浸け置き洗いがポピュラーです。

面金を上にして、皮部分はあまり浸からないようにしましょう。1時間ほどしたら汚れた部分をこすり洗いをし、3回ほどすすぎます。

しばらく水切りをしたらバスタオルなどで、ポンポンと水分をとり、陰干しします。面金を上に向けたら洗濯機での脱水も可能ですが、これは自己責任でしてください。

天気が良ければ、朝から夕方までで乾くかもしれませんが、2日は見た方が良いでしょう。

稽古が何日か休みの時に洗ったらよいですね。皮部分は専用のクリームで保護しましょう。

臭いが取れない場合はクリーニング

どうしても臭いが取れない場合には、クリーニングに出すことも可能です。

武道具店か専門のクリーニング店に依頼するようにしましょう。

クリーニングすると、臭いも取れて綺麗になります。リフレッシュのために数年に一度はお手入れをすることもおすすめです。

試合の前には洗わないこと

大会や昇段審査の前に防具を洗うと使用感が変わり、本来の力が出せなくなってしまう可能性があります。注意しましょう。

■藍染製品のメンテナンス

藍染と上手に付き合う

剣道のような激しく衝撃が加わるスポーツは色落ちが早いため、藍染製品は定期的にメンテナンスして色が落ちるのを防ぐ必要があります。

試合や昇段審査などでは一般的に色の濃い防具を着用しているのが良いとされる文化があります。それでなくても、色褪せた防具はあまり格好良くはありません。

藍染とは何か?

と呼ばれる植物から色素を取り出す染色方法です。

藍染の歴史は古く紀元前3000年から行われていているといわれています。そして日本には飛鳥・奈良時代に伝わったそうです。

藍色の色素はインジコと呼ばれており、布の繊維と結合させることで鮮やかな藍色になります。

しかしインジコは水に溶けないため、大変手間のかかる染色方法といわれています。

染料というのは水に溶かして、そこで繊維と色素成分が結合しなければ色がつかない仕組みのためが前提のため、藍染は一度インジコを水に溶ける状態に変換させる必要があります。

日本の藍染の場合では、大きな瓶に原料と灰汁、小麦ふすまを入れて1週間ほど発酵させることで水に溶ける状態に変化させます。

その液に繊維をしみ込ませ、再度乾燥させてもとのインジコに戻してあげることで色を付けているのです。原料を作るだけで1週間かかるなんて、手間のかかる作業ですね。

また藍染は鮮やかな色が染まるだけでなく、布の機能性を高めるという効果もあります。

藍染によって染められた布は消臭作用、抗菌作用、防虫作用が高くなります。

藍染の劣化を防ぐためにはどうするか

藍染の色落ちを防ぐにはクエン酸が有効です。

藍染の色素はアルカリ性に溶けやすく、クエン酸がアルカリによる色落ちを抑えてくれるのです。

クエン酸をどこで購入すればいいかわからない、手に入りづらいという場合は一般的な食用の酢で代用可能です。

酢を5倍ほどに薄めた液に一晩ほど寝かせておき、中性洗剤で手洗い。これを定期的に行うのが効果的です。

この時、アルカリ性の洗剤で洗うと逆に色が落ちてしまう可能性があるので、気を付けましょう。

それでも色が落ちたら?

もし藍染が落ちて見栄えが悪くなったら、剣道具店などに染め直しを依頼することも可能です。

ただし、染め直しにはそれなりの時間とお金がかかってしまいます。

あまりお金をかけたくないという場合は正藍液という液を使い、自分で染めなおしてみるのも良いでしょう。

染める際は大小のブラシを準備してください。ヘラと歯ブラシとかでも問題は無いでしょう。

市販の正藍液を決められた濃度に薄め、ブラシを使って刺し目にそって丁寧に塗ってください。

細かい部分は用意した小さい方のブラシを使用し隙間なく染めます。

最後に日当たりのない場所でおよそ1日乾燥させれば出来上がりです。

汗による塩気や汚れが残った状態で染め直しを行うと、色が均一に染まらずムラになってしまいます。

■最後に

道具(特に剣道防具)の寿命は持ち主がどれだけ丁寧かつ愛情を持って扱うかによって大きく変わります。

防具は湿度の高い梅雨の時期や、気温の高い夏場は、しっかり手入れをしておかないと劣化が早くなってしまいます。

長く使用しない場合も押し入れに入れたままにせず、たまに取り出して手入れをすると良いでしょう。

自分の身を守ってくれる防具には自然と愛着が沸いてきても不思議ではありませんが、少なくとも剣道を続ける限り防具は必要不可欠なパートナーです。

持ち主の管理の仕方で防具の寿命は大きく変わって来ると言っても決して大げさな話ではありません。

こういう地道な努力をする事で防具の寿命は大きく変わってきます。せっかく購入した防具ですから長い間愛用したいですよね。

そのためには日々のこまめな手入れ・メンテナンスが非常に重要になってきます。

また、自分では手に負えないくらい傷んでいるときは、専門のお店に相談してみましょう。

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