2018年7月8日(日)
東京都・日本武道館
第66回全日本学生剣道選手権大会には各地区大会で勝ち進んだ176名が出場、決勝は国士舘大学同士、4年生の主将・矢野貴之(福大大濠高校出身)と3年生の福居義久(水戸葵陵高校出身)の対戦となった。
矢野は序盤、区画線際でもつれた際に足が痙攣するというアクシデントがあった。準決勝あたりから足だけでなく全身にきていたという。
しかし再開後は矢野が大きくひきメンを打って先に一本を奪った。すると福居は二本目開始の初太刀で出ゴテを取り返す。一本一本となりまだ充分に時間は残っていたが
「福居には来年の国士舘を背負ってもらうためにも、4年生として勝ちたかった」
という矢野が、ひきゴテを奪って勝負を決めた。
福大大濠高校時代に一学年上の梅ケ谷翔選手の活躍で玉竜旗を制して以来、大学最終学年で日本一の座についた。
矢野は準決勝で星子啓太(筑波大2年・九州学院高校出身)と対戦した。
関東大会を制した星子は、大学生では唯一、世界選手権大会に出場する日本代表メンバーに入っている。
2年生にして学生を代表する剣士に育った星子に対し、ここでは矢野が4年生の意地を見せる。まだ前半のうちにメンに跳び込んで先制すると、その後の星子の怒涛の反撃をしのぎ切り、決勝進出を決めている。
福居の準決勝の相手は関東大会2位の丸山大輔(中央大3年・高輪高校出身)だった。
福居は試合が後半に入ったあたりでメンを奪って先制、丸山も反撃を見せるが最後まで一本を取り返せず涙を飲んだ。
とはいえ丸山は星子とともに関東大会に続く入賞を果たし、地力のあるところを見事に証明して見せた。