2018年4月29日
大阪府・エディオンアリーナ大阪
北海道が21年ぶりの優勝を果たす
本大会がまだ5人制だった平成6年、7年、9年の3回に渡って北海道は優勝しており、この時期黄金期を迎えている。
その当時も出場していた栄花直輝が大将をつとめ、当時主に大将をつとめた古川和男氏が監督をつとめるチームが王座に返り咲いた。
■決勝戦 北海道 4(7)─3(7)茨城
茨城との決勝戦はともにポイントを取り合う好勝負となり、茨城が副将矢口の一本勝ちで3勝3敗とし、本数で一本リードして大将戦を迎える。
大将戦、立ち上がり早々に茨城の山下(克)が出ゴテを先取。茨城の初優勝に流れは大きく傾いたかに思われた。
しかし、対する栄花は、この日序盤戦から幾度も大将戦を乗り切ってチームを勝利に導いてきている。
栄花はまずこの日も何度か決まり技としていた突きで一本一本とする。
さらに時間をかけることなく大きくメンに跳び込み、一気に逆転、チームにも歓喜の逆転勝利をもたらした。
決勝は互いにポイントを取り合う好勝負となった。
茨城の先鋒・岩部がひきメンとひきゴテで快調に二本勝ちを収めると、北海道の次鋒・山田がコテを二本決めてすぐに追いつく。すると茨城は続く五将の山下(和)がメン二本で再びリードを奪った。
中堅戦はともによく攻め気持ちのいい打ち合いを展開したが、北海道の上村がひきメンで一本勝ちを収めた。これで2勝2敗、茨城の一本リードとなる。
三将・安藤でリードを奪いたい北海道だったが、茨城の海老原がメンの打ち合いを制して先制。茨城がまたもリードを広げるかと思われた。
しかしここから安藤が地力を見せ、コテとメンを取り返して逆転勝利、北海道が3勝目をあげ逆に王手をかける。
だが茨城も簡単にはあきらめない。
この日何度も大事な場面でポイントをあげていた上段の副将矢口が期待に応えてコテを決め一本勝ちを収めた。
大将戦でも山下(克)が先制し、初優勝に近づいたかに思われた茨城だったが、北海道の守護神・栄花に行く手を阻まれた。茨城の健闘も見事だった。
■準決勝 北海道 4(7)─3(4)広島
広島は先鋒・川﨑が一本勝ちを収めると、次鋒戦は福居が山田に敗れいったんは追いつかれるが、五将・矢野、中堅・嶌村が連勝して3勝とし、残り3人で1勝すればいいというところまで北海道を追い詰めた。
しかしここから北海道が粘りを見せる。安藤がコテの一本勝ち、副将野口はメン二本を決める快勝で一気に3勝3敗とし、本数一本リードで栄花につないだ。
栄花はメンを先制すると、ほどなくツキを決め、差を広げて試合を終わらせた。
■準決勝 茨城 3(5)─1(3)熊本
茨城は高校生同士の先鋒戦で、水戸葵陵高の岩部が九州学院高の重黒木からメンを奪い勝利。
次鋒戦引き分けのあと、山下(和)が二本勝ちを収めてリードを広げる。
中堅戦を引き分け、三将戦は全日本選手権者の西村がが二本勝ちを収めるが、副将戦で矢口が一本一本からコテを決め、大将戦を待たずに決勝進出を決めた。
■準々決勝 北海道 3(5)─1(2)宮崎
北海道は先鋒・青木がチームに勢いをつける二本勝ちを果たす。
次鋒・山田、五将・對馬は引き分けたが、中堅・上村の一本勝ちでリードを広げた。
安藤が引き分けたあと、副将戦は宮崎の山下が二本勝ち。
大将戦はここまで大事な場面でチームを勝利に導いていた宮崎の谷川が一本勝ちで同点、という状況で迎えたが、谷川も栄花を崩すことはできず、栄花が二本勝ちで突き放した。
■準々決勝 広島 4(9)─1(3)鹿児島
先鋒戦を引き分けたあと、鹿児島は星子(筑波大)が一本一本からメンを決めてリードを奪う。
しかし五将以降は広島の勢いが鹿児島を圧倒した、五将・矢野、中堅・嶌村が二本勝ち、三将・山本も一本勝ちを収めて3勝目をあげると、副将・福岡も二本勝ちで続き、4連勝で試合を決めた。
■準々決勝 茨城 4(10)─0(4)徳島
徳島も四本の技を決めているが、茨城が計十本を取得し、攻撃的剣道で4─0で勝利をあげた。
先鋒・岩部が2―1で勝利、次鋒・中根が二本勝ち、五将・山下(和)の一本勝ちで一気に王手をかけた茨城。
中堅・鈴木、三将・海老原はともに一本ずつ奪っての引き分けとなったが、この時点で勝利を決めた。
■準々決勝 熊本 3(6)─1(3)愛媛
熊本は先鋒重黒木が敗れるものの、次鋒戦引き分けをはさんで五将村冨の勝利で追いつく。
すると中堅戦の引き分けをはさんで、三将西村が二本勝ち。
さらに副将甲斐が一本一本に追いつかれるとすぐにメンを奪い勝利、副将戦を終えて準決勝進出を決めた。