明治大・藤﨑薫子が頂点に立つ|第52回全日本女子学生剣道選手権大会

全日本女子学生選手権大会、明治大・藤﨑が頂点に立つ
決勝、藤﨑が佐藤の出ばなにコテを決める
試合リポート
第52回全日本女子学生剣道選手権大会
2018年7月7日(土)
東京都・日本武道館

7月7日、第52回全日本女子学生選手権大会が開催され、明治大学3年の藤﨑薫子(島原高校出身)が頂点に立った。

日本代表選手、高校時代に壁となった相手を倒しての日本一

決勝は高校時代からしのぎを削ってきた佐藤みのり(法政大学3年・麗澤瑞浪高校出身)との対戦となった。

ともによく手の内を知る同士、打突の機会を互いに作らせず、打ち切るチャンスがない展開となる。佐藤が得意とするひき技も「警戒していた」という藤﨑が容易に打たせない。

試合は延長に持ち込まれ長期戦の様相を呈する。互いに惜しい技さえも見られないような展開が続いたか、これは粘り強さを身上とする藤﨑のペースだったか、佐藤が打って出るところに狙いすましたようにコテを決め、熱戦に終止符を打った。

島原高校時代は大将を務めたが、インターハイ団体、個人ともに佐藤の前に敗れている藤﨑。

大学3年になってこの大舞台で、見事にリベンジを果たした。

大学1年生のときには全日本女子学生優勝大会の優勝メンバーとなっているが、それは上級生の力で得た勝利だったと話す藤﨑。個人での日本一は初めてである。

松本智香(鹿屋体育大4年・筑紫台高校出身)、竹中美帆(筑波大3年・島原高校出身)、小松加奈(明治大2年・東奥義塾高出身)ら世界選手権大会の日本代表に選ばれた選手が出場する中での見事な優勝だった。とくに準々決勝では島原高校時代のチームメイトである竹中を直接破っている。

「(日本代表選手に)負けたくないという気持ちはあった」

と藤﨑は試合後に語っている。

優勝した藤崎選手

優勝・藤﨑薫子(明治大3年)

なお、小松は準々決勝で同じ2年生の桑野こゆき(日体大2年・阿蘇中央高校出身)に敗退、松本は初戦となった2回戦で北條李華(法大2年・桐蔭学園高校出身)に敗れた。

藤﨑選手がメンを決める

準決勝、藤﨑(明治大)×井手(国士舘大)。井手が手元を上げるところに藤﨑が抜くようにメンを打ち込んだ(写真・左が藤﨑)

準決勝では藤﨑は、一昨年の本大会で3位の実績を持つ井手璃華子(国士舘大4年)と対戦。思い切りのいい試合ぶりで勝ち上がった井手に延長でメンを浴びせて下している。

佐藤選手のひきドウを決まる

準決勝、佐藤(法政大)×桑野(日体大)。長い試合の末、佐藤がひきドウを決める。桑野は何度も何度もひきドウを放ち、佐藤もメンを中心にひき技を連発していたが、ついに佐藤のひきドウに旗が上がった

準決勝のもう1試合、佐藤と桑野の対戦は途中で水分補給の時間が取られる30分近い長丁場となったが、それまで互いに何度も繰り出していたひき技に最後はようやく旗が上がって、佐藤が勝ち進んだ。

この長い試合が佐藤の決勝でのパフォーマンスに影響したかもしれない。

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2018.07.12